勤怠管理コラム

【キーワード解説】休日と休暇の違い

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目次

「休暇」と「休日」はどちらも休みという意味ですが、実は全く異なる意味を持っています。
その違いについてどの程度正しく理解できていますか?
今回は、休暇と休日の違いや休暇の種類について解説していきます。

【1】休暇とは

休日とは

休日は労働者が労働する義務を負わない日のことを言います。
休日についての詳しい説明は、以下のコラムにて解説をしていますので、こちらもご覧ください。


【キーワード解説】法定休日と所定休日の違い|Gripper(グリッパー)|クラウド勤怠管理システム

法定休日と所定休日。この違い、しっかりと把握していますか?同じ休日でも、取り扱いが全く異なるため、正しい勤怠管理を行うためには、その違いを正確に理解しておく必要...

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休暇とは、労働義務が免除される日

休暇は本来は労働する義務がある日に、その義務を免除される日とされています。
具体的な例としては、法定の年次有給休暇のほかに、会社ごとに定められているバースデー休暇などがあります。

【2】休暇の種類

年次有給休暇

年次有給休暇は、労働基準法第39条に定められている、一定期間以上勤務した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことです。取得しても賃金は減額されません。
詳しくは、以下のコラムで解説をしているので、こちらもご覧ください。


年次有給休暇の基礎知識|Gripper(グリッパー)|クラウド勤怠管理システム

年次有給休暇の付与のタイミングや、付与日数の適切な管理はできていますか?年10日以上の有休が付与される従業員は、年5日の取得義務があり、また年次有給休暇管理簿の...

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介護休暇

介護休暇は、育児・介護休業法に定められている、労働者が要介護状態(負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族の介護や世話をするための休暇です。

【給与の支給】
有休か無給かは、会社の定めによります。

【対象従業員】
家族を介護する従業員が対象となりますが、日々雇い入れられる者は除かれます。また、次のような労働者について介護休暇を取得することができないこととする労使協定があるときは、事業主は介護休暇の申出を拒むことができ、拒まれた労働者は介護休暇を取得することができません。

労使協定を締結している場合に対象外となる労働者

入社6か月未満の労働者
1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

【取得日数と取得単位】
対象の家族が1人の場合は年5日、2人以上の場合は年10日まで取得ができ、時間単位での取得も可能です。
※時間単位での取得が困難と認められる業務に従事する労働者について、時間単位での取得を除外する労使協定を締結している場合、対象の労働者は1日単位でのみ取得可能。

【対象となる家族】
対象家族は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫です。

くわしくは下記の厚生労働省の資料をご覧ください。

『育児・介護休業法のあらまし』 Ⅴ 介護休暇制度

子の看護休暇

子の看護休暇休暇は、育児・介護休業法に定められている、小学生就学前の子がいる従業員が、子供がケガをしたり、病気にかかったりした際の世話、健康診断や予防接種の付き添いが必要な場合などに取得できる休暇です。

【給与の支給】
有休か無給かは、会社の定めによります。

【対象従業員】
小学生就学前の子がいる従業員が対象となりますが、日々雇い入れられる者は除かれます。また介護休暇と同様に労使協定があるときは次の従業員も対象から除くことが可能です。

労使協定を締結している場合に対象外となる労働者

・入社6か月未満の労働者
・1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

【取得日数と取得単位】
対象の子どもが1人の場合は年5日、2人以上の場合は年10日まで取得ができ、時間単位での取得も可能です。
※時間単位での取得が困難と認められる業務に従事する労働者について、時間単位での取得を除外する労使協定を締結している場合、対象の労働者は1日単位でのみ取得可能。

【対象となる子ども】
小学校就学前の子どもが対象となります。

くわしくは下記の厚生労働省の資料をご覧ください。

『育児・介護休業法のあらまし』 Ⅳ 子の看護休暇制度

生理休暇

生理休暇は、労働基準法に定められた、生理による症状がつらくて働けない女性のために設けられている休暇です。

労働基準法 第68条
(生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置)
使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。

【給与の支給】
有休か無給かは、会社の定めによります。

【対象従業員】
生理日の就業が著しく困難な女性が対象となります。

取得日数と取得単位
労働基準法第68条では、取得日数に関する決まりを特に定めていません。従業員から生理休暇の請求を受けたら、会社は取得日数に関係なく休暇を与える必要があります。

法律の定めがない休暇

上記の他にも、バースデー休暇や慶長休暇といった法律の定めのない休暇を設けている会社もあります。会社として決めているものなので、給与の支給や取得日数などは会社ごとに定めることができます。

【3】休暇と休日の違いと注意点

休日と休暇の違いは以下のようになっています。

休暇と休日の違い

休日=労働義務のない日
休暇=労働義務が免除されている日

そのため休暇を法定休日とすることはできません。例えば、1週間のうち年次有給休暇を1日取得し、それ以外の日に労働をしていた場合、その週は法定休日を取得していることにはならないので、注意してください。

【4】まとめ

同じ休みなので、違いを意識しにくい休日と休暇ですが、実は大きな違いがあります。こうした気づきにくい違いを知ることも適切な労務管理につながります。

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